わたしたちが正しい場所に
花はぜったい咲かない 春になっても。
わたしたちが正しい場所は
踏みかためられて かたい内庭みたいに。
でも、疑問と愛は 世界を掘りおこす
もぐらのように 鋤のように。
そしてささやき声がきこえる。
廃墟となった家が かつて立っていた場所に。
(イェフダ・アミハイ)
ドイツのヴュルツブルクで正統派ユダヤ人の家庭に生まれ、1935年にエルサレムに移住。
ヘブライ大学で律法とヘブライ文学を学び1955年最初の詩集を出版。その後も度々中東戦争に従軍。
戦後、ホロコーストを生み出した世界を理解しようとしてドイツを訪れた。
アメリカでの活動を経て、イスラエルの教師向けセミナーやヘブライ大学で海外からの学生に文学を
教えていた。
1994年にイツハク・ラビン首相からオスロのノーベル平和賞授賞式で詩を読むよう依頼された「神は
幼稚園の子供たちを憐れんでいる」という詩は、テルアビブのラビン博物館の壁に刻まれている。
2000年に76歳で没。
神よ、わたしを
あなたの平和の道具にしてください
憎しみのあるところに、愛を
いさかいのあるところに、ゆるしを
分裂のあるところに、一致を
迷いのあるところに、信仰を
誤りのあるところに、真理を
絶望のあるところに、希望を
悲しみのあるところに、喜びを
闇のあるところに、光をもたらすことができますように
神よ、わたしに
慰められるよりも、慰めることを
理解されることよりも、理解することを
愛されるよりも、愛することを望ませてください
自分を捨てて初めて自分を見いだし
ゆるしてこそゆるされ
死ぬことによってのみ、
永遠のいのちによみがえることを
深く悟らせてください
日本管区本部修道院
Copyright © Sisters of Charity of Ottawa. All Rights Reserved.